乾癬・アトピーの疑問――保湿は必要か?(4)

お肌の保湿のことをお話して来ましたが、今日は『加湿』のことを少しお話ししようと思います。

 

保湿』と『加湿』・・・

ニュアンスは異なりますが、どうも『加湿』もキーワードになりそうなのです。

 

実は今年の新年早々に、患者さんから教えられたことがありました。

 

正月明けに来院されたアトピー性皮膚炎の方が、とてもお肌の状態が良くなっていました。

 

思わず『かなりお肌がスベスベですが、なにかありましたか?やはり、お仕事を休んねたからですか?』とお尋ねしました。

 

この方はとにかく忙しい方。基本は土日休みのはずが、土曜日はほぼ出勤!

日曜日は何とか出勤はしないものの、自宅でお仕事のことも。

急な対応なども求められたり、周りにも気を遣わなければならないので、常に緊張状態を強いられる感じです。

 

そんな常時緊張状態では、身体も心も疲弊してきますよね。

 

お肌は痒みが増し、掻くと血が出て更に酷くなる・・・。

 

施術と保湿をきちんと続けていても、日々のストレスの方が強いのは明白であり、出来るだけ心穏やかにとしか、お伝え出来ない状況でした。

 

それが正月明けのお肌の状態は、目を見張るほど良いものでしたので、つい先のようなことを質問してしまったのです。

 

患者さんから返ってきた言葉は、想像していたものとは全くことなるものでした。

 

患者さん曰く『仕事もしませんでしたけど・・・。母がお節を作っていて、部屋がずっと蒸気が充満していて!』と仰いました。

 

仕事から離れたことで、ストレスが低減されて改善したのかと思っていたのですが・・・。

 

どうやら仕事を休んだことよりも、『室内の湿度が高かった』のが良かったのではないか?と思えたのです。

 

確かに乾燥の時期には、お肌の状態は悪くなります。

 

いくら保湿を頑張っても、すぐに乾燥してしまって、痒みが出て来たりします。

 

お肌の状態を良くするために、『お肌の保湿』にばかり思いが行っていたのですが、外環境や住環境の『湿度』がコントロールできたら、患者さんの負担は変わってくると思ったのです。

 

結論はまだまだ先になると思いますが、この視点での対応は今まで考えなかったので、新たな希望も見えてきます。

 

季節による改善の違いはありました。

昔は夏と冬で比べた場合、夏の方が治りやすく、冬は停滞や悪化が定番でした。

 

しかし、ここ十数年は異常気象のためか、真夏の冷房で室内もかなり乾燥気味で、真冬並みの乾燥が一年を通じて起きているのではないか?と想定すると、昨今の治りにくいケースにも一定の説明が出来るのかも知れません。

 

お肌の保湿』もさることながら、『居室内の湿度を高めに保つ』ことも、考え見直しても良いのかも知れませんね。