乾癬・アトピーの疑問――治りやすいタイプとは?(5)

次は『精神的ストレスが原因の場合』についてお話しします。

 

治りやすさと言う点で見ると、このタイプが一番治りにくいように思います。

 

治りにくいと言うよりも、『変化が出にくい』と言った方が良いかも知れません。

 

この後に出てくる【肉体と精神の複合的なストレスの場合】のケースは、先に述べたように肉体的な負担(ストレス)を止めることが出来れば、その分の変化は出やすいので、改善の変化を感じられます。

 

しかし精神的なストレスのみが原因の場合、ストレスそのものの改善が難しい場合もあれば、そもそも精神的なストレスを認識しない方も多くいらっしゃいます。

 

理由は様々だと思いますが、精神的ストレスは一番触れたくない部分なのかも知れませんね。

 

デリケートなところでもあるので、私の場合はお一人ずつ丁寧にお話を伺いながら、一緒にそのストレスに向き合うようにしています。

 

少しずつでも良いので、ご自身の抱えている精神的なストレスを、少しでも私に渡していただけると、幾分ストレス反応も緩くなるのか、身体の変化を感じるようです。

 

精神的なストレスは、目に見えない分だけ気付きにくいばかりでなく、長期化しやすい面があります。

 

精神的なストレスは『感情』を伴うことが多く、その『感情』から【過去の記憶】と言う、脳の記憶と繋がることで、ストレス反応が持続してしまうことが多いからだと思います。

 

脳内での様々な働きは、【海馬】や【扁桃体】と呼ばれる部分に関連が有ったり、また脳内分泌物である【セロトニン】や【ドパミン(ドーパミン)】、【オキシトシン】なども関係してきます。

 

この辺りは、テアテマンドールのような『手技療法』も有効ですが、『鍼灸治療』も脳や脊髄と言った中枢神経へのアプローチが行われていることを、近年では科学的に証明されてきています。

 

海外では精神科の治療に鍼灸が活用されていることもあり、ある意味日本よりも進んでいるのかも知れません。

 

アメリカでは軍隊で鍼灸を使う研究もされていて、特殊な針を使った治療の臨床報告がなされています。

 

多くの方が、師匠である三戒堂先生のホームページやブログを見て連絡を下さるので、先ずはテアテマンドールを行うようにしておりますが、臨床の中で感じる【精神的なストレス】の占める割合が増えて来るにつれ、【鍼灸治療】との併用もお話しする時もあります。

 

鍼灸が効果を発揮するメカニズムも、最近は西洋医学での研究も進みましたので、痛みが止まるメカニズムや内臓疾患への反応や精神疾患への反応なども、別の機会にお話し出来たらと思います。