十二姿体型とは

運動系のアンバランスは、第一に身体の気血の変化、次いで「かたち・動き・強さ」の異常となって現われ、知覚異常に移行します。更に進むと、機能的な異常から器質的な異常へと進んでいくのです。
皆さんもご自分の身体を良く観察すると、痛みやシビレなどの知覚異常が感じられる前に、かたちの不正や、動きの不自然さ、しなやかさの低下が先にあった事に気が付かれると思います。
整体では、人体を「平衡・可動・強弱」の三法則の他に、上下、前後、左右、回旋など、重心の移動の特徴に基づいて12種類のパターンに分類します。
人は、顔のかたちが一人ひとり違うように、身体のかたちもある意味理想的なかたちの人ばかりではないと言う事です。それは異常であると言う事ではなく、「個性」であると言えます。ただ、人が体調を崩す時には、それなりの変化を現しますので、その変化を捉えて、その人なりの元の正しいかたち、正しい気血の流通に戻そうと言うのが、整体法の考え方です。

F1 前後型(頭脳型)

f1

形態の特徴

  • 背骨が真っ直ぐで、姿勢が良く見える。
  • 顔をやや上に向け、腕と膝が前に出ている。
  • 重心がつま先に掛かっている。

性格の傾向

  • 先ず頭で考えて、納得しないと行動しない。
  • 食べ物は好き嫌いではなく、栄養の有無で決める傾向がある。
  • 希望的・空想的であり、あれこれ考え過ぎる。
  • 普段は理性的で冷静だが、突然感情的になってしまう事がある。

罹り易い病気

  • 胃下垂、胃・十二指腸潰瘍、早漏、肝臓病、耳の病気など。
 

F2 前後型(頭脳型)

f2

形態の特徴

  • 顔を下に向けて、腕が後ろに行っている。
  • 重心が踵に掛かっている。

性格の傾向

  • 常に受身で、脳が疲れやすく、ノイローゼ的傾向があり、心配性である。
  • 他人の話は鵜呑みにせず、反発心が強く、なかなか納得しない。
  • 頭が疲れたときは、無意識に足を投げ出す傾向にある。

罹り易い病気

  • 高血圧、糖尿病、腎臓病、心臓病、耳鳴り、性的不調、脳溢血など。
 

F3 左右型(消化器型)

f3

形態の特徴

  • 左肩が下がり、頭は右に傾いている。
  • 中胸背部が盛り上がっていて、腹部が発達している。
  • 重心が左足に掛かっていて、左の足関節が開いている。

性格の傾向

  • 食事は栄養ではなく、量で食べる。
  • 胃腸が丈夫で、空腹になると元気がなくなる。
  • 感情が胃と直結しており、食物によっていろいろな感情を現わす。

罹り易い病気

  • 腎臓病、糖尿病、心臓病、精神病など。
 

F4 左右型(消化器型)

f4

形態の特徴

  • 右肩が下がり、頭は左に傾いている。
  • 上腹部が硬く、右側の中胸背部が盛り上がっている。
  • 重心が右足に掛かっていて、右の足関節が開いている。

性格の傾向

  • 感情の乱れや体調が悪いと、すぐに食欲がなくなる。
  • 食事は量よりも味で食べる傾向がある。
  • 喜怒哀楽が現われやすく、利害得失よりも毀誉褒貶を大切にする。

罹り易い病気

  • 胃酸過多、胃下垂、胃潰瘍など消化器の病気になりやすい。
 

F5 回旋型(泌尿器型)

f5

形態の特徴

  • 腰部を支点に、左肩が前に出て上半身が右にねじれている。
  • 重心が右の踵と、左足の親指に掛かっている。
  • 腰部が太く、胴長短脚型。

性格の傾向

  • 勝ち負けに敏感で、行動力に優れている。
  • 強情で負けず嫌いなため、心の方向転換がなかなか出来ない。
  • 万事を全て意志で受け止め、身体の変調がすべて腰に現われる。

罹り易い病気

  • 腰痛、高血圧、心臓病、不妊、生理痛、難産、高い熱を出す傾向がある。
 

F6 回旋型(泌尿器型)

f6

形態の特徴

  • 身体の力を抜くと、右肩が前に出て上半身が左にねじれる。
  • 重心が左の踵と、右足の親指に掛かっている。

性格の傾向

  • むらっ気で迷い気が大きいが、我意が強く、決断力に乏しい。
  • 恐怖に敏感で、外強内怖が本質。
  • 身体の変調が泌尿器系に出る。

罹り易い病気

  • 乗り物に酔いやすく、緊張・疲れ・食べ過ぎなどで顔や足がむくみ易い。
  • 心臓病、更年期障害、難産、筋力マヒ、頭痛、肩こり、腰痛、耳鳴りなど。
 

F7 肋骨型(呼吸器型)

f7

形態の特徴

  • 後頭部が下がり、あごを前に突き出し、首が前に傾いて太く短く見える。
  • 胸部が発達していて、肩の動きが特徴的。
  • 恥骨が出て下腹部が前方に張り出し、臀部が後ろに突き出している。

性格の傾向

  • 食欲があっても少ししか食べないが、エネルギッシュで集中力がある。
  • エネルギー欝滞型で、疲労に鈍感。
  • いつも何かに追いかけられているように気ぜわしい。
  • いつ爆発するかわからない感情的なものを持ち、執拗

罹り易い病気

  • 風邪は引きにくいが、ひくと長引くクセがある。
 

F8 肋骨型(呼吸器型)

f9

形態の特徴

  • 手首・足首・骨盤が弾力的で引き締まっていて、お尻が丸みを帯びて出尻。
  • 肩幅は広いが、厚みが無く直立不動型。
  • 容貌が寂しい。

性格の傾向

  • 身体のいろいろな変動が呼吸器系にしわ寄せされる。
    例えば、疲労で息苦しくなったり、空腹や寒けで風邪を引くなど。
  • 執着心が強く、自閉症的になる。
  • 強情な割には気が弱く、見栄を張りたがる。

罹り易い病気

  • 風邪を引きやすい。
  • 呼吸器と生殖器、ホルモンのアンバランス、精神衰弱など。
 

F9 骨盤型(生殖器型)

f9

形態の特徴

  • 手首・足首・骨盤が弾力的で引き締まっていて、お尻が丸みを帯びて出尻。
  • 子供っぽい愛らしい顔で、美人・美男。
  • 重心が足の内側に掛かっている。

性格の傾向

  • いくら食べても太らず、精力的な活動家。
  • 他の文句を引用したり、他人に言わせたりする。
  • 女性は良妻賢母型で子供が多く、長命。
  • 行動が本能的で演出が巧みですが、口のうまい人には徹底的に騙される。

罹り易い病気

  • のどを痛めやすいなど呼吸器や骨盤内の病気になりやすい。
 

F10 骨盤型(生殖器型)

f10

形態の特徴

  • 顔の線が丸みを持ち、上品に柔和に見える。
  • 腹部が大きく肥満型で、骨盤が大きく、お尻が平たくて、手足が小さい。
  • 重心は足の外側に掛かっている。

性格の傾向

  • お人よしの世話好き、しかも良く動き回る。
  • 仕事は早いが、雑。
  • 迷信の虜になりやすく、あまりにも朗らかで慌てすぎ、無軌道に嬉々とする。
  • 生活にはあまり夢を持たないが、身びいきの傾向が強く、利害得失を見極める。

罹り易い病気

  • 高血圧、腎臓・膀胱・肛門などの病気になりやすい。
 

F11 筋肉型(循環器型)

f11

形態の特徴

  • 全身の筋肉が硬く、骨格が目立ついわゆる老化型。
  • 骨格の可動性が欠如する傾向。
  • 腸骨が上がっていて、太ももの内側の肉が離れている。

性格の傾向

  • 頑固で融通が利かず、あまのじゃくになる。
  • 自発的にしか行動できず、人のやる事がじれったくて見ていられない。

罹り易い病気>

  • 心臓病、喘息、筋肉の疾患など。
 

F12 筋肉型(循環器型)

f12

形態の特徴

  • 頭が大きく、頭皮が柔らかい。
  • 腸骨が下がって、筋肉が柔らかく、弾力がない。
  • 脂肪質の傾向があり、容積に比べて体重が軽い。

性格の傾向

  • 持続的に少しずつ力を出せて、思考力に富む。
  • 自発的に行動できず、他人の示した方向へ動く、内向型。
  • 誘惑におぼれやすく、悪いと知りつつ抜け出せない。

罹り易い病気

  • 急に重い病気にかかったり、軽い病気が慢性化したりする。