前回は『奥の保湿』と言うお話を、MEGUMIさんのお話を引用してお話ししました。
試された方はいらっしゃるでしょうか?
実は私は人生初のシートマスクをやってみました(笑)
かなりベチャベチャ?ビチョビチョ?なんですね・・・(^_^;)
顔は上手く貼れなかったので、お腹と胸に貼ってみました(笑)
記載されている時間を置いてみて、終わってもシートに残っている液体を、腕とか脚に塗り塗りしてみました。
かなりシットリするんですね!
しかも結構長い時間。
お風呂上りにやりましたが、お肌がプチャプチャする感じですね。
残念ながら毎日は忘れてしまってやれてませんが、それでもお肌の下がシットリして来たように思います。
使用感や評価は個人差があるので、今は強くお勧めは出来ませんが、お肌の奥までの保湿は良いように感じました。
さて今回は『二次災害』のことをお話しします。
私が皮膚疾患において、皮膚に現れている症状を『直接的なもの』と『間接的なもの』の二種類に分けて考えております。
『直接的なもの』は『精神的ないし肉体的なストレスによって、身体がストレス反応を起し、皮膚まで副腎皮質ホルモンが十分に行き亘らない状態による症状』と考えています。
身体の正常は反応ゆえに起こる症状であり、最初に起こる症状なので、これを『一次災害』と呼んでいます。
『間接的なもの』とは、最初に起きた皮膚の状態を起因として起こる様々は症状のことです。
例えば皮膚の乾燥が強くなり、皮膚の弾力が低下すると曲げ伸ばしする関節や手の平の皮膚が切れてしまうのも『間接的なもの』と言えるでしょう。
このように、発症した皮膚症状によって起こる症状を『二次災害』と表現しております。
しかしどこまでが『一次災害』で、どこからが『二次災害』なのかは、明確に分けることが難しい症状もあります。
例えば、『痒み』はどうでしょうか?
痒みの発症メカニズムは未だにハッキリしないところがあると言われていますが、ヒスタミンと言う物質との関係などが指摘されています。
このヒスタミンの分泌も身体の正常な反応ですから、『一次災害』であると言えます。
しかし痒みが出る時に、引き金になる【できごと】も広く認識されています。
『お風呂上り』や『眠りにつきそうな時』、『衣類に肌が触れて擦れた時』、『痒みが起きる食べものや飲み物を摂取した時』などなど。
これらは、正常な反応である反面、避けることも出来る【できごと】のこともあります。
患者さんにお伝えしているのは
『避けることの出来る二次災害は、対処を続けることが皮膚が改善する大きな切っ掛けになる』と言うことです。
皮膚表面が症状で荒れているような場合、衣類などの刺激がより感じやすくなり、痒みを誘発すると思います。
対策としては、皮膚表面を滑らかな状態する為の『保湿』が考えられます。
どのくらいの頻度で『保湿』するかは、季節もありますし、症状の度合いによっても変わります。
ご自身の状態を見極めながら、一日に何度か『保湿』をすると、衣類などの刺激に対しての対策になると思います。
また『保湿』を頻繁にすることで、皮膚表面から出る『鱗屑(りんせつ)』の軽減につながっているようです。
皮膚疾患の場合、皮膚から剥がれ落ちる『粉(こな)』が、かなりとストレスになると聞きます。
お掃除の手間はもちろんのこと、他の方への配慮などからも気になる所です。
『保湿』を頻繁に行うと、この『粉』対策にもなると多くの患者さんからも報告されています。
また『痒み』については、掻くのではなく『叩く』ことで対処しているケースもありますね。
これにはこんなメカニズムがあると言われています。
蚊に刺された時に、刺されたところと爪でバッテンにしたことがあるのではないでしょうか?
かなり昔は、シャーペンの頭に消しゴムがあり、そこに針金が付いていました。
その針金でツンツンして痒みに耐えたりした方も、いらっしゃるかも知れません。
痛み刺激で、痒み刺激が緩和されたと言うことのようです。
昔は、痒みの受容器と痛みの受容器が同じなので、痒い時に痛み刺激を与えると、痒み感覚を満足させられる!と言われていましたが、最近の話だとそれは少し違うようです。
しかし鍼灸では古くから皮膚疾患や炎症に対して、『散鍼(さんしん)』と言う治療法があります。
鍼先で症状のある所を、素早く刺したり抜いたりする治療法です。
これも痛み刺激とも取れますが、鍼灸では熱を取ったり、水を抜いたりするための方法です。
実際に施術にお越しになる方で、鍼灸を併用する方にはこの方法も併せて行うケースもあります。
また自宅療法として、『金ブラシ(かなブラシ)』を使って、この散鍼療法の代わりを行って貰うこともあります。
金ブラシのことは、注意点も多いので、直接施術をしたときにお話しさせて戴いております。
今日は『二次災害』についてお話をしましたが、直接的な原因解決も大切ですが、間接的に悪化することを防ぐのも、大切なことではないかと思っております。