乾癬・アトピーの疑問――治りやすいタイプとは?(2)

前回も書きましたが、わたしは皮膚疾患に限らず、『ストレスが原因で何らかの病気が発症する』と考えています。

 

そのことについて軽く触れてから、3つの分類をひとつずつお話しして行きます。

 

まず『ストレスが掛かると、なぜ病気になるのか?』言うことですが、これは生理学的な見地から説明できるかと思います。

 

続に言う『ストレス』とは『ストレッサーによって引き起こされるストレス反応』のことを言います。

 

ストレッサー』とは、ストレスの原因となる刺激のことです。

ある刺激を受けて、その人が【心理面】【身体面】【行動面】の反応として現れる生体の反応』のことを、『ストレス』または『ストレス反応』と呼ぶことになっています。

 

ストレス』と言うと悪いことが起きる、または起きたような受け取り方をすることが多いと思いますが、あくまでも入力と出力のような関係なので、反応そのものには善し悪しは有りません。

 

ある刺激を受け取ったので、こんなリアクションをした。

 

簡単に言うと、こんな感じです。

 

その刺激・・・入力と言っても良いですが、それは【肉体的なもの】でも【精神的なもの】でも【両方合わさったもの】でも、あらゆるものが考えられます。

 

それぞれを細かく分けると、例えば肉体的なストレッサーでしたら、『痛み』や『冷え』もそうですし、『肉体に対する機械的な刺激』とした場合には『カッターで切る』とか『重い荷物を持つ』なども、ストレッサーであると言えます。

 

このストレッサーに対する反応が、【肉体面】【精神面】【行動面】にリアクションとなって、

表現されるのです。

 

今、乾癬もアトピーも『肉体面』に出ているストレス反応だと考えると、次のようなことが身体の中で起きていると想定されます。

 

カラダは、『あらゆる感覚』を信号として脳の中の『扁桃体』に送ります。

ここでは『あらゆる感覚≒ストレッサー』と考えて戴いて良いと思います。

 

信号が入ってきた扁桃体では、さまざまな処理…過去の経験や記憶とすり合わせたりをして、脳幹内のさまざまな領域や『視床下部』に信号を送ります。

 

受け取った領域では、その信号に合わせた【行動】や【体内の変化】を引き起こします。

 

体内の変化】とは、【肉体面】にも【精神面】にも起こる変化を指します。

 

 

乾癬やアトピー性皮膚炎については、特に『視床下部』に入った信号によって、【視床下部-下垂体-副腎系】の乱れを生じた結果、『副腎皮質ホルモン=ステロイドホルモン』が皮膚を維持するのに十分でない状態になってしまったと考えられます。

 

その為に、皮膚に乾癬やアトピー性皮膚炎が発症すると考えられます。

 

皮膚に限らず、呼吸器や消化器などが弱点となっている方には、喘息や潰瘍性大腸炎、その他ステロイド剤が治療アイテムとなるような疾患の場合には、このメカニズムが当てはまると思います。

 

またこの系統の乱れは、【コルチゾール産生を増加】し、それによって『免疫状態が変化する』と考えられています。

 

この【コルチゾール産生の増加】とは、ざっくり言うと『副腎皮質ホルモン(ステロイドホルモン)産生の増加』と言うことです。

 

コルチゾール』には何種類かありますが、今は『副腎皮質ホルモン』のことを指していると考えて戴いて良いと思います。

 

ストロイド剤は免疫抑制効果がある

 

と言うことを聞いたことは無いでしょうか?

 

コルチゾール(≒ステロイド)』が大量に産生されると、『免疫低下』が起こるのです。

 

それゆえ、『ストレス反応があらゆる病気の原因となる』と、考えることも出来るのです。

 

乾癬やアトピー性皮膚炎の場合は、ストレス反応を起したカラダは、その反応の通りに大量の副腎皮質ホルモンを産生し、なんとかそのストレッサーに対抗しようと、または対応しようと頑張りました。

 

しかし戦いが長丁場になってしまったり、さらに別のストレッサーに晒されたりと、カラダの方が限界に近づいて行ってしまったと思います。

 

その結果、副腎は十分な副腎皮質ホルモンの産生が出来ず、お肌を維持するには十分でない状況となり、発症したと考えられます。

 

 

これらのことから、『ストレス』がカラダに影響を及ぼしているのか?を今一度考える必要が有るでしょう。