乾癬のこと・アトピーのこと――副腎皮質ホルモン(ステロイド) その3

前回、『自分自身の糖質コルチコイドが十分ならば、乾癬は発症しない』と言う仮説を立てました。

あくまでも仮説ですが、実際に治療をさせて戴いている患者さんの中で、

治癒に向かっている方の多くは、自分の糖質コルチコイドの力で乾癬と戦っているのだと思います。

その根拠として推測されるのは、

 

○ 今まで効かなくなっていたステロイド外用薬が効くようになってきた。 

○ 使っているステロイド外用薬の使用量が減って来てる。

○ ステロイド外用薬を、効力の弱いモノに変えても悪化しない。

○ ステロイド外用薬を中止しても悪化しない。

 

など、従来の治療を続けながら、ここで治療をしていても変化がみられるのです。

 

少し逸れますが、私は薬物治療を全く否定する立場にはありません。

以前にも書きましたが、その方にとって必要ならば、お使い戴くのも選択肢の一つだと思っています。

皮膚疾患のステロイドに限らず、さまざまな薬物を使う事を拒絶する方もいらっしゃいます。

私はその方のお気持ちも十分理解しているつもりです。

私自身もあまりお薬は飲みません。

飲んでもやはり漢方薬が主体になります。

これには自分の身体で、漢方薬の診立てと効果を試せると言うメリットもあるので、良いと思っています。

でもどうしてもの場合は使うのは厭わないと思います。

テアテマンドールに限らず、鍼灸や整体にはとても可能性があります。

お薬にも負けず劣らずの効果も期待できると自負しております。

しかしケースバイケースで、その時の最善の方法を考えて選択するべきではないかと思っています。

私の治療院では、整形外科や内科その他、病院にご紹介する事は多いです。

患者さんにとって最善と思われる情報を提示・提案するのも医療者としての役割だと考えているからです。

 

話を元に戻しますが、上記のような理由で治癒に向かう患者さんは、自分のステロイドで

乾癬を克服し始めているのだと思うのです。

 

前回の終わりの方で、

 

 十分な量のホルモンが産生されているか?

 産生されたホルモンが抗炎症・抗アレルギー作用に足りるか?

 

と、疑問を投げかけてみました。

自前の副腎皮質ホルモン(ステロイド)がどのように産生され、どのように使われるのか?

次回はその部分をご説明したいと思います。