副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモンはどのように産生されるのでしょうか?
場所は当然、副腎の皮質部分です。
『乾癬のこと――副腎皮質ホルモン(ステロイド) その2』にも書きましたが、
皮質は三層になっています。
今注目している「糖質コルチコイド」は真ん中の束状(そくじょう)層(帯)で産生されます。
そしてその材料は、コレステロールなのです。
体内で作られる多くのホルモンが、コレステロールを材料として作りだされています。
コレステロールと聞くと、どうしても悪いイメージを持つ方もいらっしゃると思います。
健康診断で 『コレステロール値が高いですから、食事に気を付けて下さいね!』 など
と言われた事のある方もいらっしゃるでしょう。
確かにコレステロールは脂質を含みますから、脂っこい食事で増える事があります。
しかし体内でホルモンの産生や細胞を作るのに使われるコレステロールは、
肝臓で再合成されたものが主です。
そう考えると、肝臓が元気でないと、良質のコレステロールが補給できないと言っても
過言では無いかも知れませんね。
テアテマンドールでも、アルコールや脂っこい食事で肝臓に負担を掛けないようにした方が
乾癬の治りが良いと指摘していますね。
肝臓が肥大して膵臓・脾臓を圧迫すると言う仮説です。
そう言う部分も確かにあると思いますが、副腎皮質ホルモン(ステロイドホルモン)を産生する為の
材料供給がダメージを負うと言う捉え方も、まんざら間違いではないように思います。
つまり副腎皮質では、コレステロールを材料にして、補酵素としてのビタミンCとビタミンB群を
使ってホルモンを作るのです。
大雑把に言えば、コレステロールとビタミンCとビタミンB群を副腎皮質と言う工場に運び込めば、
そこで加工されて、副腎皮質ホルモンと言う製品が出来上がるのです。