ステロイドが求められる状態を改めて見てみると、凡そ3つに分類出来ます。
① 食事に関する事
② 炎症やアレルギーに関する事
③ ストレスに関する事
過剰な運動や無理なダイエットによって、体内の糖質が使われ過ぎると、肝臓に蓄えれれている
グリコーゲンから糖を新生します。
脂肪分の多い食事ばかりをしていると、脂肪分解が大変になります。
食べ過ぎや間食が多いと、常に胃酸分泌を促されます。
肝臓や膵臓・脾臓への負担と言うテアテマンドールの仮説は、この部分に関してかも知れませんね。
乾癬に限らず、アトピー性皮膚炎、花粉症、喘息など、免疫にかかわるアレルギー疾患の場合にも、
たくさんのステロイドが必要とされます。
③のストレスに関しては、その2の【注2】にも書きましたが、乾癬治療において大きな問題となります。
ステロイドは種々のストレス刺激に対して、抵抗する為に分泌されます。
このストレス(ストレッサー)は精神的なモノばかりではなく、肉体的なものもあります。
天候の寒暖の差もそうですし、寝不足や過度の運動、長時間の同一姿勢(例えばパソコンなど)
もストレスになり得ます。
それらのストレスは本人が自覚していなくても、身体の方で『ストレス刺激が来た~!』と感じれば
自動的にステロイドの分泌を促進させてしまうのです。
その結果、疲れ果てた副腎は生産能力が落ちて、十分なステロイドを供給出来くなってしまいます。
多くの乾癬の患者さんを拝見していて感じるのは、ます自前のステロイドが作れるような副腎に
回復させる必要があると言う事です。
ステロイド剤の長期使用で、副腎がお休みモードになっていれば、動くようにしなければなりません。
疲れ切ってしまっている場合には、ステロイドを産生させる前に、十分に修復する時間が必要になります。
そして自前のステロイドが出るようになっても、このストレスに対抗する事にばかり使われていれば、
肝心の皮膚の炎症を抑えるところまで、間に合わないのではないかと推測出来るのです。