前回、副腎の皮質と髄質は単に分泌されるホルモンの違いだけではなく、
その役割も異なるので、異なる臓器・器官として考えてみてはどうか?とお話ししました。
その分け方、考え方が正しいかどうかは分かりません。
しかし、乾癬と言う難治の疾患を診て行くと、その違いが病態の変化に影響しているように思います。
つまり、治り易さや治り難さの違いが見えてくるのではないか?と思っています。
先ずは【副腎髄質】から見て行きましょう。
副腎髄質から分泌されるホルモンは、『カテコールアミン』と呼ばれています。
変だと思われた方もいらっしゃると思います。
『乾癬のこと・アトピーのこと――副腎 その1』で、『髄質ホルモンがアドレナリン』とお話ししましたよね。
どちらも嘘や間違いでは無く、髄質ホルモンはアドレナリンなどを総称して『カテコールアミン』と
呼んでいるのです!
マニアックに書いてしまいましたが、学生時代にかなり苦労してカタカナを無理やり刷り込んだので
思い入れが強いのです・・・ご容赦を!(苦笑)
話を戻しますね。
副腎髄質ホルモンは以下の3つとなります。
そしてそれらを総称として呼ぶ場合には『カテコールアミン』と呼んでおります。
□アドレナリン(またはエピネフリン)
□ノルアドレナリン(またはノルエピネフリン)
□ドーパミン
「アドレナリン」は殆どの方が効いたことが有ると思いますが、「ノルアドレナリン」は
初めて耳にするかも知れませんね!
働きについては後ほど詳しくお話ししますが、「アドレナリン」は「ノルアドレナリン」から合成されます。
『ノル』とは「正規の化合物」「基本の化合物」を表す言葉なのです。
その「ノルアドレナリン」の一部が変化したものが「アドレナリン」なのです。
ちなみに、「ドーパミン」から「ノルアドレナリン」が合成されます。
合成の順番から言うと、「ドーパミン」⇒「ノルアドレナリン」⇒「アドレナリン」になります。
その合成量・・・と言うか、分泌量は、圧倒的大量に「アドレナリン」が多いのです。
「ドーパミン」も「ノルアドレナリン」も、ごくわずかしか分泌されないのです。
もう一つ、聞きなれない単語が有ると思います。
『エピネフリン』と『ノルエピネフリン』ですね!
簡単に言うと、イギリスでは『アドレナリン』、アメリカでは『エピネフリン』と言っています。
「アドレナリン」は英語由来の副腎を意味する言葉でしたね。
「エピネフリン」はギリシア語を語源とする副腎の意味なのだそうです。
また医療の場では「エピネフリン」を使うそうですが、このブログの中では、
「アドレナリン」で統一させて戴こうと思います。
私はどうしても「エピネフリン」が覚えられなくて、学生時代は困っていましたが
こうして色々と調べてみて名称の由来などが分かると、なんとなく頭に入ってくるような気がします!
気のせいかも知れませんが・・・(苦笑)