ここのところ、血糖値のお話から少しずつ逸れてしまいましたね・・・δ(^_^;)
甘いモノが太ることの一つの要因として、アドレナリンとの関連性に触れてみました。
また、太ること・痩せることが乾癬の発症に関わるのではないか?と推察しているお話しをさせて戴きました。
そして、『乾癬』と言う呼び名によるネガティブなイメージや、その予後に対する一般的見解が
多くの患者さんのストレスになっている!と知るに至ったことをお話ししました。
そろそろ話を元に戻そうと思います。
副腎髄質ホルモンをまとめて行きたいので、【気管支拡張作用】と【胃腸運動の抑制】のお話しをします。
この作用は主に【アドレナリン】の方が強く働きます。
これはどちらも【血管以外の平滑筋(へいかつきん)への作用】となります。
筋肉には平滑筋(へいかつきん)と横紋筋(おうもんきん)の二種類があります。
読んで字のごとく、ツルっと表面が滑らかな筋肉を平滑筋と呼び、主に内臓や血管を作っています。
横紋筋は細胞が束状に集まって収縮する仕組みになっているので、そのつなぎ目が紋様のように
見えるので、横紋筋(おうもんきん)と呼ばれています。
この筋肉は、骨格筋(こっかくきん)と呼ばれる、骨と骨をつなぐ筋肉や心臓の筋肉(心筋)がそうです。
つまり、気管支も胃腸も平滑筋で出来ているので、アドレナリンの影響を受けるのです。
気管支はその働きで拡張します。
胃腸はその働きで、抑制される・・・つまり動かなくなると言うことです。
これは『乾癬のこと・アトピーのこと――副腎 その5』にも書きましたが、副腎髄質ホルモンは
自律神経の交感神経によって調節されているので、【闘争と逃走】の反応として起こるのです。
この働きは一見、乾癬やアトピーの皮膚症状と関係が無いように思えますね。
しかし、アトピーの方で喘息を以前に患っていた方や、今でもお持ちの方が意外と多いのです。
もっと簡単に言うと、『呼吸器が弱い!』
これは推論ですが、何らかの理由(今まで述べてきたストレスなど・・・)で、アドレナリンの分泌が不十分
で気管支を拡張できない為に、痰などの異物を排泄する咳嗽反射(がいそうはんしゃ:いわゆる咳)
が起こっていると、私は考えているのです。
東洋医学では『肺は皮毛(ひもう)を主(つかさど)る』と教えます。
肺(≒呼吸器)は皮毛(≒皮膚)を営養・管理していますよ!と言う意味です。
昔から東洋医学では、皮膚のトラブルと呼吸器のトラブルはセットで考えて来ているのです。
この辺りの話も、またいずれさせて戴きたいと思います。